断る力2009/03/08 15:36

勝間さんの新刊を読んでみました.

勝間和代(2009)断る力.文春新書.295p.
http://bunshun.jp/pick-up/kotowaru/

断る力を一刻も早く身につける.

日本では「無言の圧力」,「その場の雰囲気」,「他人が口には出さないけれどもこちらが望んでいること」を自ら酌み取り,その相手に合わせて行動することが求められる.「同調志向」.

「三毒追放(妬む,怒る,愚痴るをやめる)」

「自分で断ること,捨てること」の重要性.

「Not To Do List (断ること,してはいけないことのリスト)」を作ること.

「断る力」を身につけるまで,「コモディティ」(他人でも十分に代替がきく汎用的な人員だった.

「コモディティ」から「スペシャリティ」への道が開けた.

人間の老化の原因は酸化.酸化の原因は喫煙,飲酒,睡眠不足,間違った栄養,運動不足,そして過大なストレス.(澤登)

勇気を持って断ること.

自分が使える時間は一定.使える時間をどこにつぎ込むのか,自分が手に入るチャンス,時間を使う機会の中で,自分がかける分野を厳選して,そこにだけ力を使う.こちらが断るためには,実力をつける必要がある.

断ることで自分に時間を使うようになる.

引き受けた1〜2割の仕事については全力をつくす.

努力は惜しまないのだけれども,評価を他人に預けてしまう人は,もっとも鬱病にかかりやすい.

どういうところでは断り,どういう場面では逆に歯を食いしばって引き受けてベストをつくすべきなのか,その判断能力を培っていく.

最近,多忙なのは,いい人であろうとするあまり,仕事を引き受けすぎて,断ることをしてこなかったのかなと反省している次第です.人生の戦略をよく練った上で,今後断るべきことは断ろうと思いました.

人間の覚悟2009/03/11 00:01

五木寛之氏の下記の新刊を読んでみました.

五木寛之(2008)人間の覚悟.新潮新書.191p.

http://www.shinchosha.co.jp/book/610287/

第1章 時代を見すえる
第2章 人生は憂鬱である
第3章 下山の哲学を持つ
第4章 日本人に洋魂は持てない
第5章 他力の風にまかせること
第6章 老いとは熟成である
最終章 人間の覚悟

そろそろ覚悟をきめなければならない.
「諦める」は,「明らかに究める」こと.
はっきりと現実を見すえる.期待や不安などに目をくもらせることなく,事実を真正面から受け止めること.
「諦めきれぬと諦める」
国に頼らない,という覚悟をきめる必要がある.
無償の善意はなかなか人に伝わらないもの.
これまでの人生をいっぺん捨てる.そして新しい歓びにみちた人生を再スタートする.
「往相還相」(親鸞)

仕事は楽しいかね?2009/03/20 19:03

勝間さんのお薦め本を一冊よみました.

デイル・ドーテン(2001)仕事は楽しいかね? きこ書房.181p.

http://item.rakuten.co.jp/book/1401136/

大雪で閉鎖になった空港で,であった老人「マックス」との対話の形式で行われる講義.

人生とは,くだらないことが一つまた一つと続いていくのではない.一つのくだらないことが「何度も」繰り返されていく.

人々は,したくもない仕事をし,同時にそれを失うことを恐れている.

試してみることに失敗はない.

大人になったものの,何になりたいかわからない.

計画を立てることに依存しすぎている.目標の弊害.

みんな,人生のある時点で仕事に対する目標を変えた人たちだ.

今日の目標は明日のマンネリ.

"明日は今日と違う自分になる".

<毎日>変わっていく.ただひたすら,より良くなろうとすること.人は<違うもの>になって初めて<より良く>なれる.

人生は進化だ.そして進化の素晴らしいところは,最終的にどこに行き着くか,まったくわからないこと.

"遊び感覚でいろいろやって,成り行きを見守る".

毎日毎日,違う自分になること.これは,"試すこと"を続けなければならない.

必要は発明の母かもしれない.だけど,偶然は発明の父.

何を試してきたか.

手に入れたものを好きになること.

世の中は,きみの目標が達成されるまで,じーっと待っていたりしない.

成功するということは,右にならえをしないっていうこと.

彼らは,他人を凌駕する人材になろうとしているが,それを他人と同じような人間になることで達成しようとしている.

一番難しいステップは"並の人"をやめること.

"適切な時"とか"完璧な機会"なんてものはないということ.<この場>で<ただち>に始める.

事業は試した結果,失敗に終わったんではない.試すこと自体が欠落していた.

"完璧とは,ダメになる過程の一段階"ということ.

人は,変化は大嫌いだが,試してみることは大好き.

あらゆるものを変えて,さらにもう一度変えること.

"何か新しいことに挑戦しよう"

僕たちはとてつもない圧迫の時代に生き続けている.

有能なのに月並みな仕事ばかりして定年を迎える人がいっぱいいて,気の滅入るような時代.

仰天すること,びっくりすることが,僕たちには必要.

ものごとを見事にやること.もう一回それをみるためならお金だって払う,と言われるくらい見事に.

本当の達成というのは,"あるべき状態より,良くあること".

平均より上の人があまりに多くて,みんな普通になってしまっている.

チャレンジの中で最も大切なのは,心を開くこと.一度開いてしまえば,あとはそこにいろんなアイデアが流れ込んでくる.

何十もの素晴らしいアイデアに,目の前を通り過ぎさせてしまっている.

僕たちは,失敗するのを怖がりすぎて,それが宇宙からの贈り物だってことに気づこうとしない.

<あらゆること>をしろ.素晴らしいアイデアは,どこからやってくるかわからないから.

だれだって,後からだったら,何だって言える.革新というのは簡単そうに見えるもの.後から見れば.

好奇心を旺盛にすること.

リストを三つつくる.仕事でやったミスを全部書き出す.次は問題点を書き出す.最後に仕事に関してやっているすべてのことをリストアップする.<あらゆること>とは何かというリストをつくる.

まずはとにかく始めること.できるかぎりいろんなことをとにかくやってみること.そうすればそのアイデアがまた別のアイデアを引き寄せる.

一つの問題は一つのチャンス.

解決策というのは,後から振り返ってみれば,簡単に見つけられそうに思えるものだ.

"試すことは簡単だが,変えるのは難しい".

新しいアイデアというのは,新しい場所に置かれた古いアイデア.

しなければならないことを全部,リストに書き出し続けることが重要.

アイデアを結びつけ直すのは楽しい.アイデアが,ほかのアイデアを引き寄せる.

多くの人はアイデアは持っていない.でも,考えは持っている.

"試すこと"に喜びを見いだす.

アンチプロブレム(問題にあらず),アンチミステイク(失敗にあらず).

「アイデアをいっぱい持つ」「ありとあらゆることをやってみる」「明日は今日と違う自分になる」


たった今から,いろんな新しいことにチャレンジして,多くのアイデアを引き出したいと強く思いました.他人と同じことをやっていてはダメですね.続編もあるので是非読んでみたいと思います.